ハーヴィー・クランペット
前に他のサイトの方が薦めているのを見て、早速レンタルしました。
オーストラリア発のクレイアニメ、「ハーヴィー・クランペット」です。
貧乏で不運つづきのハーヴィーの障害のアニメです。
とにかく不幸すぎ。(笑)
炭鉱で脳に障害を背負った母親に「世界の常識」を教わったハーヴィーは、本当の「世界の常識」の通じる人には受け入れてもらえないし、亡命したので英語もわからない。それに、出てくる人もみんなどこか障害を持ってる人ばかり。
でも本作は不思議と落ち込まないです。それはみんなの心がすごく豊かで、「生きている」からだと感じました。そして微笑ましいというか、生きる辛さも悲しみも考え方ですべて変わる、よい見本のようなアニメです。偏見ってほんとによくないと改めて実感しました。
そして、それがリアルに実感したのが「ハーヴィーの養女」。
「腕が少し短い」と訳されたけど、明らかに「手が無い」。そんな彼女を施設で真っ先に選んだハーヴィー夫婦の心と、その彼女に「人を愛しなさい。そして自分の体も愛しなさい。」という教育方針。
ありがちだけど、手の無い彼女を「かわいそうな女の子」だと一切思わないその考え方に酷く感動してしまいました。でもどっかでこういう設定の映画見たことあるなと思ったら「二人にクギづけ」がありました。監督は「メリーに首ったけ」のファレリー兄弟の最高傑作です。(彼らの今までの作品にすべて障害者が出てるって知ってました?)
それにしても、ありのままを受け入れるその姿勢、見習いたいものです。
そう考えると、見た目ばかり気にするセレブや嗜好に囚われる自称グルメ派やお金持ちの、なんと浅はかなこと。ハーヴィーとはすべてが逆です。
DVDで見たんですが、これには本作のほかに短編3品が入ってました。
こちらも面白いですが「おじさん」「いとこ」「兄さん」と下に行くにつれ落ち込むので、あまり落ち込みたくない人は「おじさん」留まりにしたほうがいいかもしれません。「兄さん」に関しては泣いちゃった。でも、製作者の環境を知ることができるので興味があれば是非☆
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コメント
独特で不思議な世界観でした。確かに短編3作はダウン系ですね。アカデミー獲ったにも関わらず映画生活にもないというマニアックさはなんなんでしょうw。
楽しまれたようでよかったです。
投稿: trichoptera | 2006年7月30日 (日) 04時41分
>trichoptera様
お世話になります。本作、良かったですよー。DVDのパッケージを見る限りではかなり不安でしたが、いやいや良かったです。私は本作を見ながら生命の誕生まで考えてしまいました。行き過ぎですね。(苦笑)
良い映画に出会えてよかったです。ありがとうございました☆
投稿: ももも | 2006年7月30日 (日) 14時54分