ゆれる
人気があったので見てみました。「ゆれる」です。
東京で写真家として成功し、久しぶりに帰郷した猛は、実家に残って家業を継ぐ兄の稔、幼馴染の智恵子と近くの渓谷へと出かける。そこで智恵子が吊り橋から落下するという出来事が起こる。その時、傍に居たのは稔だけだった。事故か事件か。裁判が始められる中で、兄の違う一面を知る事に…。(映画生活)
なんだかとっても人気があったので、少々期待しすぎてしまいましたが、邦画として、ましてや女流映画として見ても、性別を超えた面白さが本作にはあるなあと感じました。特にカメラワークが良いです。邦画とはちょっと思えないアングルで取ったりしてますし、色も素敵でした。撮影技術と「撮る目線」は素晴らしいと思います。…が。
撮影の素晴らしさ以上に内容が良かったと思えなかったのが、「期待しすぎた」の言葉の意味です。
本作の「ゆれる」という意味の大半は、主人公・猛(オダジョー)の心だという事は、わかりやすすぎるくらいデリケートに表現されていた反面、猛以外の人物の「揺れる心の内」に関しては、演技の巧さに任せただけの粗い演出だったのではと思いました。とにかく、猛以上に引き出しきれていない気がしました。
「タイトル=猛」という設定だけでは絶対無いハズなのになあ。
だから、見終わった後なんだか猛の自演映画に見えてきてしまい、なんとももったいない気分になりました。
しかしこのカメラアングルのセンスの良さは、まさにカリスマではないでしょうか。
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この記事へのトラックバック一覧です: ゆれる:
» ゆれる [Akira's VOICE]
揺れるよ揺れる,どこまでも・・・
[続きを読む]
受信: 2007年5月17日 (木) 14時46分
» ゆれる@アミューズCQN [ソウウツおかげでFLASHBACK現象]
アングルは斜め上から、しかも傾いて、時にグラグラと揺れ、緊張が続く。全ての映画、その傑作に当てはまるとは断言しないが、映し出されたものから緊張感が醸されて、保たれると見応えは増長する。
兄の稔は山梨の実家に残り、家業を継いだ。弟の猛は家を出て、東京でカメ... [続きを読む]
受信: 2007年5月17日 (木) 14時54分
» ゆれる [ケントのたそがれ劇場]
★★★★☆ 兄弟の存在とは難しいものである。子供の頃は、弟は兄を慕い尊敬し、兄はそんな弟が愛しくて可愛がるものだ。 ところが大人になると、立場が逆転することがある。自由な弟のほうが処世術に優れ、ポジティブで人に好かれる。一方兄のほうは、堅実で人柄は良くと... [続きを読む]
受信: 2007年5月17日 (木) 15時31分
» 61.ゆれる [レザボアCATs]
深くこころを揺さぶられる、出色の出来映え・・・オダギリジョーは、カッコイイばかりでなく、演技も本当に心に残るものだった。 [続きを読む]
受信: 2007年5月18日 (金) 19時07分
» ゆれる [映画大好き]
2006年 日本
出演 オダギリジョー、香川照之、伊武雅刀、新井浩文、真木よう子、木村祐一、ピエール瀧、田口トモロヲ、蟹江敬三
★西川美和監督が兄弟を描くドラマ。
写真家として東京で暮らす自由奔放な弟・猛は、母の法事に帰郷する。温厚な兄・稔と幼なじみの智恵子と... [続きを読む]
受信: 2007年5月18日 (金) 20時38分
» ゆれる [映画の国のチヒルカ]
お気に入り度 ★★★★☆ こんな話 東京でカメラマンとして成功している弟の猛。実家で父親と暮らし、家業のガソリンスタンドを継いでいる兄の稔。猛は母の一周忌で久々に帰省し、兄と幼なじみの智恵子の3人で渓... [続きを読む]
受信: 2007年5月19日 (土) 01時08分
» ★★★ 『ゆれる』 [映画の感想文日記]
2006年、シネカノン、
西川美和監督・原案・脚本。
オダギリジョー、香川照之、伊武雅刀、新井浩文、真木よう子、木村祐一、ピエール瀧、田口トモロヲ、蟹江敬三、その他出演。... [続きを読む]
受信: 2007年5月19日 (土) 07時08分
» 映画「ゆれる」 [創作といろいろ]
ゆれる。印象に残る映画です。
揺れ動く心を象徴するような吊り橋。
そこで起きた事件を中心に、兄弟のゆれる心を描いた映画。
都会と田舎のはざまで。夢と現実のはざまで。
そしてひとりの女性をめぐって。
田舎で家業を次いだ真面目な兄・稔と
上京していて何年ぶりかに帰郷した自由奔放な弟・猛、
そして2人の幼馴染みの智恵子の3人は渓谷に行き
そこで智恵子は吊り橋から落下して死んでしまう。
一緒に吊り橋を渡っていた稔が突き落としたのか。
猛はその事態を目撃し、兄をかばう行動に出る... [続きを読む]
受信: 2007年5月26日 (土) 16時24分
» 【劇場鑑賞77】ゆれる [ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!]
弟
―東京の売れっ子カメラマン
兄
―家業を継いだ独身の男
事故か 殺人か
愛情か 憎しみか
あの橋を渡るまでは、兄弟でした。
[続きを読む]
受信: 2007年6月10日 (日) 17時24分
コメント
もももさん、こんばんは☆
コメントTBありがとうございました。
そうですね、構成が上手すぎて・・・っていう気持ちは、分かります^^;
でも、元々売れることを目標に作ったわけでない、こうしたミニシアター系アート作品が、ここまで評判が出た・・・。
去年の快挙は、『フラガール』同様、こちらもかなりのお手柄だったなあ、なんて思います♪
投稿: とらねこ | 2007年5月18日 (金) 19時12分
もももさん、こんにちは!
TBできてなかったようなので、よろしかったら再度トライしてみてくださいませ~。
私は逆に、猛の心のうちがちょっと見えない・・・と思いましたね。
お兄ちゃんには勝手に感情移入しすぎちゃってたかも。
実際の自分は、都会に出て好き勝手やってる弟と同じ立場なのに、なぜか、逆であるお兄ちゃんの気持ちが分かる!と思ってしまった。
投稿: チヒルカ | 2007年5月19日 (土) 01時12分
>とらねこ様
いつもお世話になっております☆
本作、本当に驚くほど良くできていたと思います。
よく出来すぎているから、私には逆に内容が目立っちゃった気がするんですね~。(欲張り…?)
しかし、彼女には期待が持てますね^^
投稿: ももも | 2007年5月21日 (月) 10時36分
>チルヒカ様
こんにちは☆いつもお世話になっております。
なるほど~。人によって見方は様々ですね☆
しかし弟の猛より兄の方が魅力があった気がして、弟メインよりむしろ兄の視点から描いて欲しいなあと感じました。
投稿: ももも | 2007年5月21日 (月) 11時31分
私もついこの前、観ましたよ~!
なかなか印象深かったので、私も近々ブログに書く予定です♪
投稿: まさみ | 2007年5月21日 (月) 21時44分
>まさみ様
こんにちは☆コメントありがとうございました。
どうでした?面白かったですか??
ブログ書いたらTBさせてくださいね♪
投稿: ももも | 2007年5月22日 (火) 09時03分
こんにちは☆
やっとこさ「ゆれる」の記事を書いたので
TBさせていただきました~^^
面白かったけど、何より一番驚かされてしまいました(笑)
投稿: まさみ | 2007年5月26日 (土) 16時29分
>まさみ様
早速TB&コメさせて頂きました☆
ほんと、あのラストでまた一転するとは思いませんでしたね!しかも、冤罪だったなんて…。私も驚きましたが、その後のバスのシーン、とても良かったです。^^
投稿: ももも | 2007年5月28日 (月) 11時44分